研究基盤EXPO2023開催-速報-

我が国の研究環境改革最前線を知る場「研究基盤EXPO2023」

研究基盤EXPO2023が2023年1月25日〜27日に開催されました。3回目の開催となる今回は、3日間を通じてのべ1,000名を超える参加者が対面とオンラインのハイブリッドで集い、例年以上に盛況な会が催されました。

1日目「先端研究基盤共用促進事業シンポジウム」では、文部科学省の各種事業の好事例について2023年3月に策定された「研究設備・機器の共用推進に向けたガイドライン(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/163/toushin/mext_00004.html)」の柱となる4つのテーマ別に報告がありました。後半のパネルディスカッションでは北海道大学、東海国立大学機構、山口大学の好事例を参考に「地域中核大学とコアファシリティの役割」についてディスカッションが行われました。

2日目「研究基盤協議会シンポジウム」では、2021年に設立された研究基盤協議会の一般社団法人化が決定したことを踏まえ、研究基盤協議会への期待と役割について内閣府CSTIエビデンス担当白井俊行参事官を交えて議論をしました。白井参事官からは、内閣府で初めて取得した技術職員等のエビデンス(研究基盤協議会と連携してアンケートを設計)についての紹介があり、研究基盤協議会の若手技術職員やURAと共に、このエビデンスの有用性と今後の分析方針について議論がなされました。後半には今回のイベントの幹事校である山口大学、前回の幹事校の金沢大学、そして次回の幹事校である琉球大学と文部科学省科学技術・学術政策局研究環境課の林周平課長補佐による「チーム共用」のあり方についての議論が行われ、閉会の辞として登壇した一般社団法人研究基盤協議会協議会の代表理事から今後の活動方針と決意表明が行われました。

第2回研究基盤協議会シンポジウム:かめ福オンプレイス(山口市)

3日目の午前中には「東京工業大学TCカレッジシンポジウム」があり、2021年に開校したTCカレッジのこれまでの歴史を振り返りつつ、サテライト校である長岡技科大、山口大、岡山大からの報告、協力企業である日本電子株式会社、株式会社島津製作所からの報告、受講生からの報告がありました。

午後に行われた「研究基盤イノベーション分科会(IRIS)シンポジウム」は、経済産業省における産学連携ガイドラインの紹介から始まり、株式会社島津製作所の山本靖則社長、日本電子株式会社の大井泉社長、株式会社日立ハイテックの高木由充常務、株式会社堀場製作所の足立正之社長をパネリストとしてお迎えしたパネルディスカッションが行われました。「社会課題を解決に導く研究インフラのあり方〜求められる産官学連携と人財〜」をテーマとする議論の中では、産官学がそれぞれの立場を理解し合い、お互いの人事交流を積極的に行っていくこと、特に一般社団法人となった研究基盤協議会への期待は大きく、高度技術人財養成は産官学共通の課題として、海外にも通用する人財養成を協働して実施することが共有されました。

当日の発表資料や詳しい報告は、後日、研究基盤EXPO2023のページで公開いたします。